メンバーズチョイス 自分たちを捨てた父と再会する青年の葛藤『見はらし世代』 推薦者・まつかわゆま 『見はらし世代』 日本人史上最年少26歳でカンヌ監督週間に選出された団塚唯我(だんづか・ゆいが)監督。 父はランドスケープデザイナーとして渋谷の宮下公園再開発を手がけた人、ということはこの作品は自伝か?と思ったが監督曰く「個人的なところから出発したけれど、スタッフやキャストからのアイデアがたくさん...
メンバーズチョイス 逃げる男と追う女を描き、カンヌ映画祭監督賞を受賞『グランドツアー』 推薦者・田中千世子 ポルトガルのミゲル・ゴメスが2024年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した傑作。 恋する男女の狂おしさを過去の時代に描いた2012年の『熱波』と対照的な逃げる男と追う女をやはり過去の時代によみがえらせた。 ビルマのラングーン、シンガポール、サイゴンの先に大阪も登場するグランドツアー。 現代の風景は見...
メンバーズチョイス 吉永小百合が演じる女性登山家のエベレストとがん闘病『てっぺんの向こうにあなたがいる』 推薦者・立花珠樹 女性初のエベレスト登頂で知られる登山家、田部井淳子がモデル。 これが124本目の出演映画となる吉永小百合が主演。 青春時代のヒロインはのんが演じる。 登山シーンや登山隊内部の人間ドラマも見どころだが、映画の力点は、主人公の夫婦愛や、がんで余命宣告を受けた後の生き方にある。 80歳の吉永は感嘆するほど美...
メンバーズチョイス 【満ち足りた家族】 最近の韓国社会は、若者が年寄りに席をゆずらないとか。競争社会ゆえのゆがみだろうか。『八月のクリスマス』や『四月の雪』など良質なロマンティシズムが得意のホ・ジノ監督の新作は、人間性の不可思議を見つめた力作だ。 ソル・ギョング演じるリッチな弁護士の兄と、チャン・ドンゴンの誠実な小児科医の弟。2人はそれぞれ家庭を持ち、傍...
トピックス 2022年度日本映画ペンクラブ賞授賞式 野島孝一 2022年度日本映画ペンクラブ賞、会員選出ベストワン映画の表彰式が、2023年3月15日午後6時から東京・東銀座のコートヤード・マリオット東銀座で行われた。 コロナ禍のため3年連続で会食懇親会は行わなかった。 司会は文化放送の記者でプロデューサーの鈴木敏夫会員が担当。 死去した河原畑寧会員らに哀悼の念を表した。 会...
トピックス 2022年のFIPRESCIグランプリが「ドライブ・マイ・カー」に決定! 齋藤敦子 今年のFIPRESCIグランプリに濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が選ばれました。 FIPRESCIグランプリは、全世界のFIPRESCIメンバーが2度の投票によって選定する賞で、今年は日本映画ペンクラブ会員を含めた646人が投票に参加。 濱口監督以外のファイナリストは、ポール・トーマス・アンダーソン監督「リ...
トピックス 第56回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭レポート 松崎健夫 イザベル・ダネル会長(中央)の挨拶、並んでいるのは今年の審査員。 7月1日から7月9日(現地時間)までの10日間、第56回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭が開催された。 チェコ共和国の西、ドイツとの国境近くに位置するカルロヴィ・ヴァリは、首都プラハから車で90分ほどの距離にある。 飲料としての“温泉”が湧き出ることで...
トピックス 第72回カンヌ国際映画祭、FIPRESCI賞リポート 齋藤敦子 第72回カンヌ国際映画祭は5月14日(火)から25日(土)まで開かれ、既報の通り、ポン・ジュノ監督の『Parasite(パラサイト)』に韓国初のパルム・ドールが授与されました。 今年のFIPRESCI賞も、昨年同様、本賞の授賞式直前、25日午後4時に授賞式が行われました。まずはイザベル・ダネル会長からの挨拶があり、...
トピックス 第2回アジア映画批評家総会報告 FIPRESCI担当 齋藤敦子 バングラデシュの首都ダッカで開催された第2回アジア映画批評家総会(Asian Film Critics Assembly)に参加してきましたので、ご報告します。 昨年の第1回に引き続き、ダッカ国際映画祭ディレクター、アーメッド・ムスタバ・ザマル氏のご厚意で、ダッカ国際映画祭開催中(2019年1月10日~18日)の1月...
トピックス 第66回サン・セバスチャン国際映画祭リポート 中山治美 スペイン最大級の映画祭・第66回サンセバスチャン国際映画祭が9月21日~29日に開催された。 今年は本映画祭常連でもある是枝裕和監督に生涯功労賞にあたるドノスティア賞が贈られただけでなく、ニュー・ディレクターズ賞に『僕はイエス様が嫌い』の奥山大史監督が受賞するという朗報があった。 同賞の日本人監督の受賞は、第46...